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ピークヤム株式会社
ピークヤム株式会社
業界
飲食
職種
戦略・事業企画
予測テーマ
需要予測
従業員規模
1~50名

最適な発注でSDGsに貢献
~企業・環境に優しいAIを活用した取り組みとは~

ピークヤム株式会社
ピークヤム株式会社
業界
飲食
職種
戦略・事業企画
予測テーマ
需要予測
従業員規模
1~50名
  • 課題
    ■ 原価率高騰による経費の圧迫
  • ポイント
    ■ 初めてでも使いやすくシンプルな画面
    ■ データサイエンティストによる充実したサポート
  • 効果
    ■ 原価率約3%の改善

『タイ料理チェンロイ』という名前でタイ料理をレストラン型店舗やデパ地下にて提供するピークヤム株式会社。
売上予測を行い、原価率の低下や売り切れによる機会損失の削減を求めてPrediction Oneを導入いただきました。
今回は古川社長にAI導入前の課題や精度改善への取り組みについて伺いました。

タイ料理チェンロイ

▲デリカテッセン様子

タイ料理チェンロイ

▲販売するお惣菜とお弁当

原価率高騰の原因とは

これまでの発注業務のやり方について教えてください。

デリカテッセンへ出店を始めたころは私自身で発注業務を行っていました。
どの食材がどのくらい必要なのかをこれまでの経験をもとに発注作業を行っていました。しかし、各店舗から「この食材が足りない」「やっぱりこれはいらない」といった連絡が発注の直前によせられ、非常に頭を悩ませていました。
また複数店舗を構えてからは資金繰りのための打ち合わせなど他の業務に時間が取られ、別の担当者へ発注業務を任せていたのですが国外の方に任せていたこともあり、ビジネスに関する語学力やPC操作スキルなどが障壁となり、スムーズにいかない状況でした。その後、店舗ごとに発注量を決めて報告してもらうという形式もとっていましたが、「足りないよりたくさんあった方がいいよね」という考えから必要以上の量を発注してしまうということがありました。
飲食店では原価率の目標を利益の30%と設定しているところが多いかと思いますが、当時は35%ほどの原価率を抱えていました。また閉店間際による値引きなどにより利益が出ず、原価率が更に悪化してしまうという日もありました。

ピークヤム株式会社 古川社長

▲古川社長

どのような経緯でPrediction Oneの導入を決めたのでしょうか?

10年以上前からPrediction Oneのような手軽に予測を行えるツールを探していました。特にAI製品にこだわっていたわけではなかったので、回帰分析ができるソフトなど幅広く探していました。しかしそれなりの専門知識がなければ使えないものや高額な製品が多く導入まで踏み切れませんでした。そんな中Prediction Oneは弊社のような規模の会社でも導入がしやすい価格帯、またExcelの知識があれば活用できるハードルの低さが決め手でした。

現在はどのようにPrediction Oneを活用していますか?

Prediction Oneでの予測は経理・総務を担当しているスタッフに行ってもらっています。
現在は予測結果をスタッフから共有してもらい、最終的な数を調整し発注するというフローをとっています。Prediction Oneでの予測結果をベースに発注数を決めることによって、「だいたいこのくらいだろう」「各店舗が言っているからこれくらいにしよう」と勘で発注することがなくなり、過剰在庫を抱える機会も大幅に減り、原価率も低下しました。
Prediction Oneを活用した発注予測を行うことでもともと35%あった原価率を約32%まで低下させることができました。たった2、3%と思うかもしれませんが、金額でいうと1200万円程度のコスト削減になります。今回の取り組みは弊社にとって非常に価値のあるものだと感じています。

スムーズにPrediction Oneを活用することができましたか?

はじめはどのように説明変数(※1)を選定していいのかわからず、悩んでいました。私たちだけで利用していたときは、下記のような説明変数を用いて予測を行っていました。

当初の説明変数

▲当初の説明変数 ※数字はイメージです

しかしPrediction Oneのデータサイエンティストによるサポートのおかげで下記のような説明変数を用いて予測を行ってみたところ非常に精度の高い結果を得ることができました。弊社では店舗ごとに売上を予測しているのですが、浅草店や横浜店では誤差率中央値(※2)が約7%と非常に精度が高いモデルを作成することができました。より多くの説明変数を加えて、小難しい考え方をしなければいけないと思っていたのですが、シンプルな考え方と変数の選択でもここまで精度が高くなるのだと驚きを感じました。また予測を担当していたスタッフは、これまでAIやデータ活用の経験がなかったためどのようにデータを準備するのかなどデータを扱うための基本から応用まで教えていただきました。
モデルの精度が上がったことにより、より一層業務での活用が現実味を帯びてきました。

どんな説明変数が精度に寄与していましたか?

「気象データの追加」と「説明変数の表記の統一」が大きく精度に影響を与えていました。
デパ地下へのお客様来店数の変動は売上予測にダイレクトに響くというのは私たちが長年感じてきたことと同様だったため、AIの結果についても納得感がありました。
気象データやデータサイエンティストのアドバイスをもとにいくつか説明変数を追加してみたところ、約7ptも誤差率中央値が改善した店舗もありました。
変数を見直すために教えていただいたTIPSを一部紹介させていただきます。

変数見直し後のデータ

▲変数見直し後のデータ

1休日・祝日の定義を決める
小売業や飲食業の多くは自社・自店の休日=カレンダーに沿った休日ではないため、「自社の休日に合わせる」もしくは「カレンダーに沿った休日に合わせる」と定義する。
2ラグ特微量を加える
ラグ特微量は過去のある時点での特微量のことを指す。今回のように日付ごとの売上データがある場合は1年前や90日前といった特微量データを加えることで精度を高められる場合もある。

また「表記のゆれの統一」は見落としていたポイントのひとつでした。人間であれば同様の意味として捉えられるものでも表記の違いがあるとAIは別物として認識してしまいます。記載にルールを設けることによって表記のゆれをなくし、データの整理を行いました。

表記を統一した例

▲表記を統一した例

最後に小売販売業界の方に向けて、AI活用のアドバイスをお願いします。

AIは難しそう、面倒だなと思うかもしれませんが、一度挑戦してみることをおすすめします。手元にあるデータだけでも十分に予測を行うこともできると思いますので、ぜひ取り組んでみてください。
これからさらに食品ロスの削減やSDGsに取り組んでいかなければならない中で、「予測する」という側面からPrediction Oneはサポートしてくれると思います。

タイ料理チェンロイについて詳しくはこちら:https://www.chanroikaaw.com/

  • ※1 説明変数
    予測のヒントとなる値のこと。目的変数を説明できる変数のこと。
  • ※2 誤差率中央値
    評価用データに含まれる各データに対して予測をした時の誤差の絶対値の中央値を指す。数値が小さければ小さいほど精度が高いと解釈できる。
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